フラットファイル

プリントのファイル整理は、受験勉強の天敵!と、長年思ってきたけれど、整理整頓の苦手なことを糊塗するために、個人的偏見を押し通すのも限界と悟って、小学生を中心に受験生の定番、コクヨのフラットファイルA4を導入した。

たとえば、体制の変革を目指す運動が、たんなる冒険的一揆の頻発に成り下がっては失敗するに決まっているように、怒涛のプリント演習がやりっぱなしのあと、見るも無残な紙くずになっては時間とエネルギーの浪費にすぎない。きちんとした目的と計画、そして実践と反省の小道具としてファイルを使いこなし、ラストスパートを確かなものにする。

一般に、どんな戦いであれ、武器が優れているからと言って戦いに勝てるわけではないし、個々の武装の優劣が、全体の戦力を決定するものでもない。劣悪な戦略、粗雑な戦術しかなければ、武装以前のレベルで話は終わる。

道具なんてどうでもいいと、基本的に考えている。それを扱う人間の意志と意識と情熱が結果を左右するのであって、外在する小道具の相違は気分以上のものを支配することは、おそらくない。

にもかかわらずファイルを導入したのは、子どもらひとりひとり、何ができて何ができていないか、僕が簡単に確認できて、次の採るべき対策を誤らないようにするためだ。

簡単に言ってしまえば、指導する側の精度を高めるため、ということになる。闇雲に突っ走るのではなく、調整された持続的な対応を高めるため、と言ってもよい。

クールにシビアに、と言い聞かせつつ、きょうも一日が終わっていく。