中学生 懇談初日

いつもながら、保護者のお話をうかがっていると、いかに自分が見たいものしか見ていないか、よく分かる。車の傷は、板金塗装で修復できるけれど、指導過誤はそう簡単には修復できない。胃の辺りが重くなる。

中学生は、中間試験対策モードから、平常授業モードに転換中。中学生の結果を聞くのは、明るく楽しい。高校生の結果を聞くのは、暗く辛い。この対照性はもっと真剣に受け止められて良いし、おのずとLECの構造改革に至る端緒となる。高校入学当初は50番くらいの順位にいるのに、中間試験ではたちまち160番くらいになってしまうことをもっと正しく受け止めたい。


5月のノーマン・ロックウェル・カレンダーの絵(01教室)は、「帰郷」。
第二次世界大戦に従軍していた青年を、家族中が大喜びで出迎えている場面(隅に立つのは恋人だろう)。コリン・パウエル元国務大臣が、確か、自伝の中で、ベトナム戦争を苦く反省する文章中、この絵をアメリカ軍の市民社会における理想の位置づけの象徴として語っていたように思う。

残念だけど、かつて淡路島にあったノーマン・ロックウェル美術館でも、この春おとずれた湯布院のノーマン・ロックウェル美術館にも展示されていなかった。画集とカレンダーでしか知らないけれど、いつ見てもいい絵だ、と思う。

軍隊を賛美しているわけでも、戦争を肯定しているわけでもない。声高に戦争反対を叫んでいるわけでもない。どちらでもないところから、人間のあたたかい気持ちを見事に描ききっている。
北東アジアの緊張がたかまって、先制攻撃も可能といったような野卑な議論が横行し始めるときに、ふと静かに眺めると、いっそういい絵だと思った。



きょうは懸案だった仕事がまとめて処理できた。授業も怒鳴らずにできた。まぁまぁの一日だった。