市立福山中合格発表

17名受験した。
合格報告があったのは7名だった。
最初の連絡は電話だった。市立福山第一志望の少女だった。お母様の明るい声が耳に飛び込んできたとき、期待と確信が同時に生まれ、合格通知がきましたのお言葉を聞いて、たまらず、「ウォー!やったー」と吼えた。もっとも明晰に自己主張のできる文章を書ける子がトップバッターで合格したことに意味もなく納得した気分になった。別室で演習中の小6に報告すると、なんと、「先生、僕も受かってます。朝、速達がきました」と少年がひとり静かに伏せ目がちに言う。あのなぁ、おまえ、早く言えよ、と言いつつ、おめでとうを連発した。たぶん余裕の合格であったろう。
11時をまわったころか、駐車場に見慣れた車が一台入ってきて停まる、「?」と思いつつ眺めていると、手に角二号の封筒をもって新たなお母様登場。念のため、顔をだし本人を呼ぶべきかどうか確認したあと、本人を呼びにいった。少女は、困ったような、それでいてあきらかに高揚した面持ちで教室を出て駐車場の車に乗り込んだ。もどってくるまでの長かったこと。にっこり笑って、合格でした。全員で拍手喝采。いいなぁ、の合唱がわく。
昼休み、家に電話して速達の到着を確認する子が数名。どの子の家にもまだ届いていない。
午後、やってられねぇ、きになって仕方がない、とブツクサこぼしつつも連続テストの復習が続く。と、電話が鳴る。新たな新たなお母様。本人と替わりましょうか、と言って、本人と交替。どうやら、速達を駐車場まで持ってきてもらうらしい。適性検査1で大問1個まるまるしくじった、でも私はポジティブじゃけぇ、立ち直った、と言う子らしく、車がつくと、とととっとっとーと飛び出し、また、たたたったったーともどって来て、破顔一笑、指で○のサイン。またまた、おめでとう、と、いいなぁ、の大合唱。
5時過ぎ、今日の演習を終えて彼らが帰宅、、、と、思いきや、少年がひとりもどってくる、何か湯あたりしたようなボーっとした表情で、先生、うかってた。おめでとう、と言って握手。待ちくたびれて精魂尽き果てたような表情が印象的だった。合格の余韻を楽しんでくれ。
いつも以上に車を待つ子達が依然として外で騒がしい。と、突然、受かった、受かった、の声、教室のドアをどんどんノックする、ほぼ同時に2人の少年が封筒から用紙を見せる。合格のしるし。迎えに来られた保護者の方がどうやら封筒を持参してきてくださったらしい。やれやれお手数をかけてしまった。どうもすみませんでした。
決して1番から7番の人が合格したわけではない。この先、ひとりかふたりの繰り上げ合格も期待できるかもしれない。一発勝負ゆえの意外な結果に沈んだ子もいる。残念無念だが、顔を上げ、明日の取り組みに全力を尽くそう。いかに困難に立ち向かうか、それで結果のもつ意味も価値もきまってくるのだから。

明日から懇談です。
よろしくお願いいたします。