長い一日だった。

広大附属福山中学・高校の合格発表の経過については、昨日同様24時にアップされるツィートを参照してください。

電話で「附属だめでした」と淡々と告げる子に、「よく頑張ったよ、立派だった」と静かに応えると、彼は我慢していたのであろう感情が噴出し、しゃくりあげるように泣き始めた。「泣いていいよ、くやしいもんな」

真剣に合格を目指していた者のみが流すことのできる涙というものがあり、そうした涙を流したものだけがつかみとることのできる成果もまたある。何かが足りなかった。才能か、努力か、研究か、工夫か、情熱か、何かがたりなかったのだ。しかし、3年の時間があれば、足りない才能は伸ばせるし、たっぷり努力も研究もできる。とことん工夫もできる。
問題は、「今度こそ」と思い続けられるかどうか、だ。失敗してなお、執念深く、くじけず、あきらめない心こそ尊ばれるべきだ。
人生は長く奥深い。失敗を謙虚に徹底的に反省すれば、次のより大きな成功の糧に確実に変容する。苦い結果をうけいるには大きな心の痛みが伴うが、やがてその痛みは抗体となり、打たれ強く前進するために必要不可欠な推進剤にもなる。
だから、顔をあげ、前を向き、気持ちを切りかえ、新たな目標に向かって一歩踏み出そう。連綿と続く君らの人生はまだ夜明けを迎えたばかりだ。これからだ。そして、いつの日かきっと、心の底から晴れ晴れと笑おう。きっとその日は来るから。