来ました!

小5の授業が終わった。
彼らは漢検受験のために、02教室に大挙移動する。民族移動に等しい喧騒と混乱がやっと落ち着いた頃、電話が鳴る!
「来たか」と思って、慎重に受話器をとる。その数秒の間に、繰り上げ合格候補で宙ぶらりんの3人の顔が浮かぶ。ところが、聞き慣れない男性の声、あれ、まぁ、はぁ、入塾案内。
「はい、何年生でいらっしゃいますか」ではじまるルーティン・ワークで終了した。
「やれやれ、なんて思っちゃいけねぇ、ありがたい電話だったんだから」とブツブツ心の中でつぶやき、中3Sの授業にとりかかる。でも、やっぱり、内心、がっかり。合格通知ではなかった。

今朝のことだ。
ふと自宅のリビングのカーテンを開けたとき、「今日はいいことがあるぞ!」と思った。何かに急かされるように、ツイッターに書き込んだ。

おはようございます。立ち上がり、前を向き、深呼吸。わけもなく、きょうはいいことありそうな予感。

だから、きょうは朝から一日ドキドキしていた。
しかし、思い通りにいいことなんておきなかった。失意と失望の一日がまた暮れてしまった。

中3Sで、数A 確率の問題を解説していると、また電話が鳴った。
「うわぁ、今度こそ」と思って受話器を取ろうとすると指先がもつれる。
もどかしい。

しかし、またも、聞いたことのない男性の声で、
「新中2なんですが、、、」と、入塾問い合わせ。あー。はずれ。

またルーティン・ワーク。

もうダメだ。
きょうも電話はない。
サプライズはゼロだ。
畜生、あの予感はなんだったんだ、と心の中でぼやきながら、確率の授業をつづけた。

すると、授業中にもかかわらず、ドアをノックする音。

「誰だぁ、俺の授業を邪魔する奴は。まったくもぉ」と思いながら、ドアを開けると。


中3女子Tさん、一瞬の隙も与えず、
「附属受かりました」

「ぇえええぇええ」

「お昼に電話がありました」

「おおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお、おめでとう!」

教室をむいて、絶叫した。

おい、みんな聞け、Tさんが受かったぞ、ほれ、拍手ぅ!! バンザーイ。

狂気乱舞した。


ということで、宙ぶらりんだった中3女子1名、広大附属福山高校の繰り上げ合格が確定しました。

彼女も、3年前村上が中学入試の指導を失敗し、リベンジャーとして雌伏をしいられた人。数学が武器で、メキメキ実力を蓄え、入試直前、「もう大丈夫でしょう」というレベルに到達していたのに、本番でまさかの悪い癖、時間配分を失敗した。
聞けば聞くほどやるせないミスの連発で、合格発表当日の夜は本当に落ち込んだ。
自習室で公立高校対策をしている彼女を励ましたエピソードは先日ブログに載せたとおり。

いやぁ、よくぞ、大逆転してくれた。
うーん、本当にヒヤヒヤドキドキの一日だった。



どうか、明日もまた、何かいいことがありますように。