おや、まぁ、5月じゃないの

 自分のツィートを引用するのは気恥ずかしい。ただ、再テスト、再々テストでのたうちまわっている生徒の皆さんは、たぶん目にしていないはずだ。だから、貼ることにした。「苦手」は誰にでもあることなのだ。それ自体は罪ではない。問題は、「苦手」を克服するための取り組みにある。

 この4月は、小4なら漢字、小5なら文章題、小6なら歴史人物・年号、中1なら単語テスト、中2なら一次関数、中3なら英文法、みんないろいろ派手に「居残り再テスト」がくりかえされてきた。「まだ残ってますか」と帰宅が遅れる子どもを案じて、お家の方からメールをもらった日もあった。申し訳ないことであった。もう少し上手に導いていれば、ご心配をおかけするようなやり方にはならない。村上のどこかに誤謬と怠慢があって、意図する水準まで生徒を導けず、強制力を発動することになってしまう。

 自発的に身につけた力は、強制的に身につけられた力に優る。だから、塾屋は生徒を居残り再テストにならないように持っていくのが望ましい。塾屋の教え方が上手かどうか、そこで決まるように思う。だから、どのクラスでも、何かしらクラスの過半の子らが「居残り再テスト」に陥っている現況は、長年塾屋を営んできた者にとってとんでもなくみっともないことだ。

 中には、毎回きちんと小テストに合格し、決して「居残り再テスト」にならない子たちもいる。用意周到に準備をしている。きわだって集中力が高いか、圧倒的に反復演習しているか、あるいは両方か、いずれにしても並ではない。

 もってうまれた才能、育った環境とは無関係に、LEC生ならだれでもそうした生徒になるように導きたい。そのための方法を確立したい。妄想に等しい願望かもしれない。しかし、塾屋を一生の生業としているなら、それくらいのことを目指して当然だと思う。自信過剰の誇大妄想と一笑に付されるかもしれない。もっと足元をしっかり見据えてやるべきかもしれない。反省もある。

 しかし、日々、あるべき姿を追い求める過程にあることを忘れてはおしまいだ。

 きょうの一歩が明日の一歩へと続くのだから、

 

5月になると、

「君たちはつねに晴れ上がった空のように、たかだかとした心を持たねばならない
同時にずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない」

という司馬遼太郎氏の言葉が、心の奥から響いてくる。

 

 明日から、塾はお休みです。

 7日から平常授業再開です。