小5の授業をしていた。社会だった。
突然教室のドアを強くノックする音。
いぶかしげにドアを開けると、
輝く満面の笑顔と「附属、受かりました!」の歓喜あふれる声が飛び込んできた。
最高の一瞬、なにもかも吹き飛ばしてくれる瞬間が今年もおとずれた。
嬉しくて舞い上がった。
本人、お父さん、お母さん、妹さんと握手をしたことは覚えている。
おめでとう、おめでとうございます。をちゃんと言ったのか。
はっきりと覚えていない。
ありがとう、ありがとうございます。もちゃんと言ったのか。
「先生、うれしそう」一部始終を見ていた小5の生徒が口々に言う。
「来年は君らの番だよ」 と、言って、授業にもどった。