センター終戦譜

いまどきの受験生は、携帯の画面でセンター解答速報をみながら採点をするのだと知った。
最後の物理で自己記録を更新した少年、789点で辛くもノルマを達成し第一志望勝負に打って出られる少年、「終わった」しか口にせず、一切採点しようとしない少年、センターの終わり方はいろいろであった。
終わったことをぐだぐだ言うな、明日から2次試験対策だ、と声をかけて03教室からセンター関係の問題集を一掃し、2次試験対策用の問題集を本棚に並べなおした。
彼らのラスト40日が始まった。
見果てぬ夢をひきよせ、自分のものにするため、全知全能をあげて立ち向かう日々が。
「まぁ、死にゃぁせん」と少年がつぶやく。
「そう、その通り、いいこと言うじゃないか」
「違いますよ。先生がいつも言ってるじゃないですか、俺がもうダメだとか愚痴ってると、『そんなことぐらいで死にゃあせん』」
「へぇ、俺ってそんなこと言ってんのか」
「いつも言ってますよ。ずっと言ってる」
「知らなかった。よっぽどボキャブラリが貧困なんだな」
「いや、そのとおりだなって思って」

そうね、頑張ってればいいことあるから、やるしかないね。

はい、明日は4時から、数学勝負!

ガンバロウ!