工事 3

 工事はほぼ終了。

  01教室もライブラリとワーキングスペースの両仕様となった。処分しようと思っ   ていた書籍がダンボール八箱復活。箱に入れた本を再度取り出して並べ直す二度手間をしてしまった。作業に当たった人には申し訳なかった。根が気まぐれで朝令暮改はふつうのこと、意に介さず、前日とは正反対の指示をした。許せ。

 手際よく作業が済んだので、構想中のネット配信の動画作成を試してみた。

 笑うほど課題が見つかった。「あれじゃあダメよ」、とダメ出しをされた。「そんなことは分かっている」、と反射的に言いそうになったが、黙って聞いておいた。じゃぁ、」どうすればいいのか。問題の所在はどこにあるのか、例によってとりとめもない、破砕された思考の断片が頭の中を浮遊する。

 夜、娘から電話があった。

 動画配信について、貴重な啓示を授けてくれた。「なるほど、そうやれば、あれとそれとこれの3つの問題がいっぺんに解決するね」。当面の作業課題が明確になった。体に重大な障害を抱え、滑舌の悪さに悩む、老いた塾屋が元気を取り戻すカルテを示された。 

  老いては子に従え。

  つくづく思う。