両脚のふくらはぎの裏がつりました

 もうだめですね、どんなに急いでも全力疾走できない。すれば、必ず、脚がつる。22日は、広島駅の階段を駆け上がったときにきた。きょうは、大黒座の前から賢忠寺(かなりや幼稚園)の前まで走っただけで、パンクした。ボロ脚というしかない。からだの老化をこうして自覚していくのは、たいへんいまいましい。一念発起して、毎朝ランニング!とか言い出す気力もなく、「もう無理はできないんだ」と思ったとたん、自転車で通塾することすら厭わしくなり、クルマで来てしまった。そして、通勤用にクルマを買う!とさえ、思っています。「健康のために自転車」ではなくて、「体力を考えて自動車」になってしまっている。たぶん、自転車に乗らなければ、加速度的に老化が進行し、脚はいっそう弱くなり、気力はいっそう萎え、血圧はかぎりなく上がり、腹はとどまるところを知らず膨張するに違いない。

 先日、ある新聞の書評欄に、僕が前から購入しようかどうしようか迷っている書物が紹介されていて、ざっと目を通したところ、担当の女性評者が、『「戦略本」などといえば、中小企業の腹のでたオッサンが好んで読む本』云々と記していて、見事に一刀両断された。なぁーるほど、僕は、そこまで類型化していたのかぁ、と、素晴らしく納得してしまった。そう、だとすれば、なにをあがらう必要があろうや。正々堂々、中小企業の腹の出たオヤジとして、まっとうな道を歩もうではないか、とさえ、思う。

 どうじたばたしたところで、体脂肪25を切るような体型にもどれるはずはない。流れる水のように、ゆっくりと大空を横切る雲のように、折り目正しくデブ化し、禿げ化し、不健康化することこそ、オヤジがまっしぐらにすすむべき王道ではないか。

 やたらとサプリを飲みまくり、ちまちまと体重計に乗ってふんふんうなづいたり、健康系のお茶をガブガブ飲んでは、いそいそ血圧をはかってにやにやしたりする、そんなくだらない中年男になるくらいなら、肥満と高血圧を道ずれに、食べたいものを食べ、楽できるところは楽をし、いやみでねじれた剣呑なオヤジになろう。すべからく、あるがまま、なるがままに。