市立福山中の発表がありました。

 2月1日までに速達で、ということだったので、31日(火曜日)ぐらいだろうなぁ、とか、言っていたのですけれど、きょうありました。サプライズ!そう言えば、去年も早かったなぁ、と後で気がつく始末。
第一報は、
授業中のメール。残念な結果だった。「うっ」と唸って、無表情、平静を装ってそのまま。
第二報は、
休憩時間、いったん教室外に出た児童が、「受かったぁ」と叫んで戻ってきた。
「やったぁ!」と絶叫して抱き合ってぴょんぴょん跳んだ。
迎えにいらっしゃったお母様が、速達を持参して、駐車場で本人があけて、一気に爆発したらしい。
第三報は、
授業中の電話、沈んだ生徒の声、
「市立から速達がきました」
「はい、で、どうだった」
「にせんろくねん、へいせいじゅうはちねんにゅうし、ごうかく」
(平板な一本調子で、10びょうぐらいかけて、たどたどしく読む間の、僕の心の揺れと動揺を推測してください)
「ばかやろう!合格したんじゃないかぁ。おめでとう!やったぜぇ!!」
「よかったぁ」と消え入りそうな声。
第四報は、
授業中、駐車場から響き渡ってきた「きゃぁ」という悲鳴。
いきさつは次の通り。
合格通知の配達が行われていることを知った児童が自宅に電話で確認を促した。すると、ポストに速達の不在通知が発見された。速攻で保護者が郵便局に出向き速達を受け取り、塾まで持ってきて、寒い中、外で待っていた児童が、駐車場であけて合格を確認した次第。
僕は授業中だったけれど、悲鳴を聞いて合格だとわかった。
「おめでとう」と叫んで駐車場へ飛び出した。彼女はうずくまり、おいおい泣いていた。
第五報は、
授業中のメール。残念だった。悔し泣きしている姿が脳裏をよぎった。
第六報は、
自習に戻ってきた生徒。窓の外から、両手で×印。
「家で泣いてきました」
「まだ附属がある、がんばろう」
第七報は、
同級生の携帯に入ったメール。残念だった。パソコンをいじって気分転換しているだろう。
第八報は、
メールだった。残念だった。布団をかぶって寝ている姿を想って、心が重く沈んだ。

受験した八人の生徒全員に合格するチャンスがあった。誰が受かってもおかしくなかったし、誰が落ちてもおかしくなかった。みんなよい文章を書くようになっていた。みんな良い受けこたえができるようになっていた。土壇場の底力が運命を分けたか、いや、これも運命か。
まだ、附属がある。うまくいった生徒は勢いをつけて突っ走ろう。うまくいかなかった生徒は、捲土重来、このくやしさを附属にぶつけよう。

あきらめを知らぬ運命論者の塾屋は、明日も徹頭徹尾悪あがきをしつづける。