というわけで

 Tさんが、見事にやってのけてくれました。
 中2のクラスで、色々感想を述べてもらったのだけれど、その感想は、
 「ふつうに、本も読んでたし、漫画も見てたし、描いてたし、TVも見てたし、、、、」という、まぁ、非建設的発言で、彼女らしく、ほのぼのと淡々と振り返ってくれた。
 実際、彼女にとって、この合格は、一般的に僕らが考えるほど、すごいことではないのだろう。彼女のスケールの大きさからして、たかが高校入試で、大騒ぎするほうがおかしい、ということになろうか。
 中学入試を経験せず、小学校時代は、まったく何も特別に勉強していなかった彼女だったが、抜群の思考力、記憶力、認識力を駆使して、中1の3学期ぐらいから、偏差値70近辺に高位安定した。それからは、ただの一度も崩れず、ただの一度もスランプに陥らず、ただの一度も失敗らしい失敗をせず、楽々と難関入試を突破した。
 「そんなことがあるだろうか」と不審に思われる方もいるだろうけれど、事実です、僕は、3年間、ずっと教えてきた。
 そして、だからこそ、彼女が、広大附属広島高校より基町高校へ行きたい、というのも、抵抗なく了承できる。彼女ぐらいの実力があれば、どちらへ行っても同じである。彼女が自分の世界を無駄に壊すことはないだろうし、自分の才能を無為に浪費することもないだろう。「研究者ってどうですか、実験室で、顕微鏡の中の大腸菌を見つめながら、シコシコやる、、、、」と水をむけると、「ええ、まぁ、そんな感じで、、、、」ということだったから、未来の猿橋賞は彼女のものだ。
 ということで、3月7日、8日まで、彼女の受験勉強は続くけれど、彼女はおそらく、いつもどおり、ふだんどおり、あたりまえのように、やるべきことをやっていくであろう。
 あらためて、「おめでとう!」広島に引っ越すまで、どうぞよろしく!