窓全開で走る車に感じる風

 が、実に心地よい午後だった。4月学力試験前の小6が、ノートチェックを受けに三々五々現れて、やり直しを命じられたり、追い返されたりしながら、小4・小5の授業をすすめた。
 中2も学力試験前の調整で総復習。連立方程式のテストをすると、満点連発でよい結果、そのせいか学力テストの準備テキストを気ままに陽気にやっていた。休憩時間、ホワイトボード一杯に、僕をからかい、揶揄するフレーズを今はやりのマインド・マップのように枝分かれするフローチャートで埋め尽くし、意気揚々と僕に対抗するのはよいのだが、肝心なところに誤字があって自滅してしまうところが、かわいいと言えばかわいい。 
 高校初級では、「きょうは、ちゃんとノート取れた。先生、きょうはゆっくりだった」と喜んでいる生徒が、学校の運動会のリレーの選手になったことを激しく後悔していた。すんでしまえば笑い話にしかなるまいに、何をそんなに、と思うのだが、彼女にとっては切実な問題なのだろう、黙って聞いておいた。
 
 お天気がよかったせいか、どの子も軽い躁状態で、日光の間脳に及ぼす影響の大きいこと。見事というしかない。いや、彼らがたんにおめでたいだけか。いずれにせよ、子どもらが溌剌としているのは気分がいい。
 「高々とした五月の青空のような心をもて」と子どもらに語ったのは、司馬遼太郎氏だった。きょうの彼らはそんな雰囲気だったですよ、司馬さん。

 ということで、写真は、午後のはじける光をとったつもり。