えつ

 と思ったけれど、本当だった。内閣総理大臣が政権を投げ出すらしい。
 シドニーの記者会見で自ら退路を断つような発言をして、もう、完璧にヒロイズムの権化と化して突っ走る気だな、と思っていた。祖父がたどったように、信念をごり押しし、無理が通れば道理もひっこむになるか、意味もなく「熱い政治の季節」を招く気か、元経世会、小沢君の思う壺だぜ、と思っていたら、突然、辞任。
 一問一答の記事も走り読みしたけれど、???? 何か、あるのじゃないかって思って、各紙のサイトを見て回ると、ピンポーン、毎日新聞にありました。「週刊現代」が、首相の脱税疑惑を特集していたらしい。
 もし先手を打たれなければ、あのニクソン政権を倒したワシントン・ポストなみのクリティカル・ヒット、日本ジャーナリズム界、いまだ健在なり、田中角栄を葬った「文芸春秋ー立花隆」以来の快挙になったろうに。
 ことの真偽はさておき、これだけ辞任ドミノでぐちゃぐちゃの政権に、首相の脱税疑惑なんか起きちゃぁ、政権はもちません。辞任は当然。しかし、こんな辞め方すると、あっちこっちで恨みを買うから、あとあと司直の手が入っても、誰もかばってくれないだろうに。そこまで考えていないのかしらん。まぁ優秀な弁護士はいっぱいいるから、どうにでも切り抜けられるんでしょうね。
 さてさて、麻生幹事長がどう動くのか、降って湧いた好機、このチャンス、絶対ものにするはず。まずはお手並み拝見。福田元官房長官を担ぎ出したら、たいしたものだけれど、そうするには色気がありすぎるだろうなぁ。