初午・二世代

お昼、近くのスーパーに行くと、「初午 開運」シールのついた稲荷ずしが売られていた。「はつうま? なんだぁ? まぁいいか、開運だ、開運! 縁起がいいや」という、まったく無定見な発想でお昼ご飯として買って帰った。
妻が「初午」を説明してくれた。
「ふぅーん、稲荷ずしを食べる日じゃなくて、お参りする日なのか」
と、まぁ、無知をさらけだしたうえに反省もせず、さらにスーパーの貼ったシールに願掛けするように「開運」を願った。
自分の貧しい精神性に辟易するけれど、なりふりかまわずありったけの「開運」を願った。愚かな塾屋の業にちがいない。

かつて教え子だった方から、「小学校3年生の子ども」について入塾問い合わせをいただいた。あの西深津の一軒家の二階の六畳一間で塾屋を始めた時の生徒さん(「19年か18年前」)ということだった。「覚えてますか」の問いに「ははは」とおこたえするしかなかった。
いや、懇談の休憩中だったので、お名前を再度確かめたり、クラスを確認したりというアイデンティフィケーション作業ができなかったのだ。もうちょっと情報があれば、、、、
すみません。耄碌ジジイに昔のことはたずねないでください(苦笑)
いつの日か、「二世代」体験をする日がくるであろう、という漠然とした予感はあった。だから「ついに来たか」という思いも生じたけれど、「ちょっと早くねぇ?」という戸惑いもあった。

開業19年というのは、そろそろそういう年回りになるのかもしれない。

因島生まれの因島育ち、東京でさんざん放蕩の限りを尽くして福山に流れ着き、根付いたという気にはまだまだなれなくて、いつまでたってもデラシネ状態なのに、いつの間にやら娘は自立し、世代もめぐる。

いやいや、老け込むことこそ早すぎる。
老け込む暇などない!
強気でビシバシ!