休憩時間のこと、毎晩ビールをたしなみ続けて、加速度的に肥大化しつつある村上の腹を眺め、あらためて驚いたように指差しながら中3男子が尋ねる。
「先生、その腹には何が入っているんですか」
むっときて早口でこたえた。
「○ボウだよ」
すると、何を聞き間違えたのか、その反応は、
「おお、夢と希望!」
訂正するのも無粋と思った。
「そうさ、お前らの夢と希望がつまってるんだよ、この腹に」
「なあぁほどぉ、そう来たか」
なんと素直な生徒なんでしょう、と思いつつ、後ろめたさを感じないわけにはいかなかったのだが、、、
「脂肪」が「希望」に変わるのであれば、いくらでもデブ化してやる。
高脂血症がなんだ、中性脂肪がなんだ、責務を全うすることにためらいはない、とかなんとか、大見得切ってメタボってやろう。
以上、本日の実話。