午前中は小6

 「お猿さん」チームと「熊さん」チームに分かれて、それぞれ附属対策と市立対策をおこなった。附属対策は、理・社の解説に時間をかけた。算数は、まずまずの感触を得ているのだけれど、依然として、理科・社会で「なんなんだこれは」というありさま。市立対策は、60分サイズの適性検査をふたつ実施。各々解説。緻密に考え、具体的に書くことを指示した。
 午後は、附属の理社の解説を各々二年分。丁寧に補足事項を加えながら説明。驚いたことに、政治分野の基礎知識がものの見事に白紙になっている子がゾロゾロ。おいおいって感じで、しつこく解説、くどいほどダメ押し、これでダメでも覚えるまで繰り返す。それは毎度のこと。
 「常識的にいって、これはおかしいでしょう」という「論理性」を子どもらに求めることがためらわれる。基礎知識×論理的思考を組み合わせていけばいいところを、暴走、短絡、飛躍を繰り返して自滅している。
 しかし、この二日で今年のクラスの自壊パターンは把握できた。わかってしまえば、むしろ微笑ましい。彼らなりに精一杯やっていることは間違いないのだけれど、脳の間違った部分を使っている。いや、考えようによっては、間違った部分を使うようにしむけてきたのかもしれない。その可能性は否定できない。僕が気づくのに時間がかかっただけかもしれない。
 軌道修正だ。よく見る、よく読む、よく考える、の原点回帰。あたりまえのことを、もう一度、あたりまえにやり直そう。あわてることはない。時間はまだたくさんある。いくらでもリカバーできる。
 そう、きょう得たものは非常に大きい。謎が解けると同時に、どうすればいいかみえてきた。さしずめ「のだめカンタービレ」から借用すると、「こいつら、みんな『のだめ』なんだ」ということ。
 ふふふ、心身ともにボロ雑巾のように擦り切れている割には、心が軽い。明日の授業が待ち遠しい。子どもらにもそう感じてもらえるような授業ができるのはいつのことやら。
 ひょっとして疲れすぎてトランス状態に陥っているだけだとしたら、途方もなくかなしいけれど、一晩たてばわかること。今夜はここまで。