結論。この会議は何の実効的な提言もできずに、文部科学省の役人たちの手のひらの上で踊らされ、結局、官僚たちの描いた青写真通りの答申をだして、チリのように消えるであろう。
老人が放言を楽しむ場所は他にあるだろうに、公共の場で国民の税金を浪費して、非現実的かつ非合理的な偏見を語って偉そうにするなんて、老醜以外の何ものでもあるまいに。
到達するべき理想社会にあっても、塾はかならず存在する。まして公教育が大きな過渡期にさしかかり、構造的な変革を迫られている今日、塾の必要性が増すことはあっても減ることはない。
個人的な体験を何の脈絡もなく絶対化し、さも普遍的な概念のように言い繕うのは、老人特有の、いや、頑迷固陋な人間に共通する習性だけれど、野依氏も残念ながらその一員といわざるを得まい。専門分野でおとなしくノーベル賞科学者としてふんぞりかえっていればいいものを、気の毒なことだ。
安倍内閣の教育改革の底の浅さはこれで見えた。理念なき改革は早晩破綻する。内角退陣も意外に早いかも。