中3は解の公式

 最初に、解の公式を導き出す。今年は理由もなく生徒に式変形をやらせなかった。それが失敗のもと。何度言わせてもしくじる子ができてしまった。機械的暗記が通用しない。
 7つのパートに分けて、イメージを使って補うと、本人曰く「だいぶイメージが膨らみました」とのたまう。よっしゃー、じゃぁ言ってみろ、と試すと、やっぱりしくじる。
 「あちゃー」である。初期導入でうまくいけば、その後、抵抗なく使いこなすことができる道具も、最初に抵抗感をもたせると、次から必要以上に意識して、ろくなことにならない。二倍も三倍もエネルギーを使うことになる。慎重のうえにも慎重にことをすすめるべきであった。あとの祭り。次回、もう一度やりなおすしかなさそうね。とんだ勇み足。
 中3だからといって、みんな認識力が高いわけではない。解の公式を見たら覚えられる子もいればそうでない子もいる。口に出して言えば覚えられる子もいれば、そうでない子もいる。書けば覚えられる子もいれば、そうでない子もいる。なぜその式が導き出されるのか、手順がわかれば、忘れても自分で作り直せるし、自分で作り直せるようになれば、忘れない。教える人間がそれを忘れなければよいだけの話だ。まだまだ修行がたりまへん。