きょうも9:00から

 小6 12名、中3 7名が演習。

 塾での自主演習の取り組み方から、受験に対する意識の差を読み取るのはいたって簡単なことだ。受験に限らず、自分の努力と能力が証明される営みに、パッション(熱情)が欠けていたら、うまくいかないに決まっている。こだわりのない努力は不毛な奴隷労働に等しい。燃えるような熱い心があればこそ、眠っている才能が開花し、見事な成長と発展が成し遂げられるのであって、心のない行動は時間と活力の浪費にすぎない。惰眠を貪るに如くはない。
 もちろん、努力のないこだわりも夢想家の児戯に等しい。主観的心情だけで客観的な情勢を覆すことはできない。いくら大和魂があっても、必要な物資と合理的な戦略・果敢な戦術がなければ戦争には負ける。自己憐憫しか残るまい。
 受験生とその家族に必要なものは、ウォームハート、クールヘッド。あるがままの現実を冷静に受け入れ、なしうる最善のことを全力でやりぬくことができるかどうか、それだけだ。
 せめて今日一日。子どもらのベストパフォーマンスを引き出すことができれば、塾屋としては本望だ、それ以上のことはこの現場では考えられない、考えてどうなるものでもない。目の前で一生懸命頑張っている子どもらの邪魔をしないように見守り続け、時々必要に応じて指示を出す。"ライ麦畑のキャッチャー"に似たポジションにいると思う。