午後1時から講習再開

 附属受験チームの授業からリ・スタート。みんな元気。お正月だからといって、特別変わったことはない。敢えて言えば、初めて試すハイ・レベル問題集を使用していることぐらい。ラサールだの灘だのブランド品が並ぶ問題構成では、答え合わせもさすがに遅々としてすすまない。随所に、数Ⅰの考え方や、高校生の英文法の知識が必要になるから、噛み砕いた説明を入れていると、どうしても、コストパフォーマンスが低下する。附属入試までラスト一ヶ月の演習としては許容範囲限界のところ。
 しかし、こうした新しい試みには、複合的な目的があって、ただテキストの演習スピードが低いからと言って嘆くにはあたらない。より高水準の学習をするための必要なロスならば、素直に受け入れより整合性を整える努力をすればよい。要は無駄な学習をしていなければそれでよい。少し負荷のかかる程度の学習を継続するという大原則を、教える側が、つまり、僕が、見失わないようにすることが重要だ。イライラしなければそれでいい。テキストに取り組む子どもたちは、ブツブツ不平不満の大合唱ではあるけれど、柔らかい物ばかり食べていては、咀嚼力は低下する。時には、固いものも食べないとね、顎は鍛えられない。そして、てっぺんがどこにあるか知っていれば、あとあと楽なことも多い。実力に差がないとき、気持ちの差が大きく結果を分ける。とりわけ、初見の問題を必要以上に難しく考える傾向を抑えられる。安直なパターン思考に陥りやすい子らに、立ち止まって考え、粘り強く試行錯誤を強要するトレーニングを直前まで徹底的にやりぬかせる。昨年の失敗を今年も繰り返すつもりはない。
 
 小6は、途中で、お約束のボードゲームを許可した。ドラえもんの日本地理と日本歴史。「何か楽しいことをしたい」というリクエストに、ほんのちょっぴり応えた。過去にも、お正月には、歴史カルタ(LEC手作り)で遊んでいたことはあった。ここ数年は、問答無用で突っ走っていた。あるとき、卒業生がワイワイ集まったとき、京都府立大へ進学した子から、「先生、やっぱ、何か楽しみがないと、、、」と真剣にアドバイスされた。超マジメだった子の発言だったので、たいへん印象深く耳に残った。というわけでもないのだけれど、まぁ、60分の約束で45分間やらせた。そのあとは、気になっていた動点と面積の変化のグラフがらみの問題演習。講習中に再テストはしない、という原則を覆して、失敗した子を五人残した。これは「お楽しみ」の埋め合わせ。それぐらいは頑張って貰おう。

 高校三年生、広い01教室にやっと登場。いままで狭い03教室で我慢していてくれたこと、感謝にたえない。大きな生徒たちこそ、広い部屋を使うべきであろうに、狭い塾では、不合理なことも起きてしまう。申し訳ないことだ。この三日間はのびのびやってもらおう。

 というわけで、LEC2008 も無事離陸。
 どんな空模様に遭遇して、どんな迂回飛行を強いられるのか、あるいは時にどんな曲芸飛行もしてみせなければならないのか、全く予測不能で飛び立ったけれど、目的地ははっきりしていて、進路を見誤ることもないから、エンジン全開で技巧の限りを尽くして飛翔したい。ライト・フライト(正しい飛行)であれ、と願う、もちろんハッピー・フライト(幸福な飛行)ならもっといい。いずれにせよ、今年もまた、あきらめを知らぬ運命論者として、しぶとく飛び続けることになるだろう。