旅立つ高3

国立大学2次前期試験の準備完了を祝って、LEC鉛筆を渡し、「頑張って来いよ!」と出発を見送った。みんなにっこり笑って行ったけれど、言葉にならないいろんな思いを抱いていることだろう。ありったけの勇気をふるって、立ち向かってくれ。最後まで自分を信じることを忘れなければ、必ずうまくいく。

明日は、フロアクリーニング。年度がわりの大掃除。お天気がもってくれれば嬉しい。実際にやるのはダスキンさんで、僕は立ち会うだけだから、なんてことはない。たぶん、邪魔にならないところで管理業務をやることになるだろう。

誠之館の倍率は、とうとう0.97倍のまま。ザ・レック・シックスの顔が明るい。「油断するな!」と言わずもがなのことを言ってしまった。老婆心であろう。有利になったことは事実だけれど、合格を確約されたわけではない。ミッションに予定変更はない。倍率に関係なく、やるべきことはやっておくのだよ。僕らはもっと遠くをみているのだから。

高校初級の英語の授業で、自壊寸前の麻生内閣が、延命工作として北朝鮮のテポドンとWBCを利用する可能性について触れた。手ごろな対外的緊張として、パンとサーカスの代わりとして、利用しようと思えばそこそこ利用できるだろう。お手並み拝見。

村上春樹のエルサレムでのスピーチ(壁と卵)の全文をネットでやっと読んだ。新聞で目にした要旨が、かなり政治的アジテーションに近いものだったので、なんとなく違和感があったけれど、全文を読むと、政治性よりもむしろ宗教性を強く感じて、「ああ村上春樹だな」と納得した。

オバマの求める「勇気と責任」は、村上春樹の「壁」に他ならないけれど、だからと言って、「卵」に世界恐慌は救えない。そんなことをぼんやり考えた。いや、世界を単純に二分する発想(「壁」と「卵」)をこう安易にもてあそぶできではないか。村上龍のいう「システム」と、村上春樹の言う「システム」は、偶然だけれど全く同じもので、2人が期せずしてまったく同じ課題を抱えているのは、それが21世紀の根本問題に他ならないからだろう。乱暴に考えれば、お二人の著作ははそれぞれ経済的アプローチと宗教的アプローチという二つの価値軸を象徴している、と言えるのではないか。粗雑すぎる見取り図だけれど、、、

ということで、明日は朝からお掃除しています。