最後まで残っていたふたり

「終わりにしようぜ、明日、1:00から来いよ。まだまだ続くんだ。きょうは帰ってゆっくり休息しろ、明日の午前中ものんびりすごせ。で、昼からガンガンいこう。夕方、軽めに何か食べな。5時から試験開始で勝負だ」

 

内申不足。担任からは私立進学を前提にチャレンジするなら、ということでOKしてもらった志望校への挑戦権、目に見えないハンディをはねのけるために、どこまでも完成度を高めなければならない途方もないプレッシャーを抱え込むことになった。ひ弱だった彼らが、ずいぶんたくましくなった。直前のあと伸びとは、彼らのためにある言葉だ。過去の成績はもうどうしようもない。

とにかく前を向いて進むしかない。

明日も、明後日も、その日まで、とにかく前へ進む。