05教室で梱包された箱を開け、新年度の教材を整理していると、ドアをノックする音。開けると春の陽光の中に君がいた。ずいぶん背が高くなっていた。晴れやかな笑顔が全てを物語っていた。「受かりました」の一言が引き金となった。「うぉー、やったぁー!」 村上が雄たけびをあげた。
京都大学法学部合格!
小学4年生から高校1年生まで塾生だった。
君が残した漢字検定試験連続合格の記録はいまだに破られていない。
小4の7級からはじめて小5の2級まで、1回の失敗もすることなく連続昇級を続けた。
漢字の小テストで不合格になったことすら1回もなかった。
中学受験も余裕でパーフェクトな結果をのこした。
いや、記録や記憶はどうでもいい。
村上の心にのこる生徒だった。
この2年間、どれほど多くの試練を乗り越え、成長したことだろう。
おめでとう。
君の門出に幸多かれ!