おだやかなオバマ日和・新年度の時間割・

午後9:30
 小6をいつもより1時間早く終わりにした。市立チームは午後七時に、附属チームは午後八時に。
 すると、駐車場で自転車にまたがった少年Fが、01教室にいる僕に向かって叫んだ。
 「先生ぇー!!きょう1時間早く終わったのは、オバマ大統領の就任式を見るためですかぁ(笑)」そんなつもりはまったくなかったけれど、
 「ああ、そうさ」という意味で、笑いながら、体の前で両手の人差し指でポイントアウトし、ぱっとVサインに変えると、
 「イエス、ウィー、キャン」ともっと叫んで帰っていった。ワシントンD.Cと福山市がこれほど接近したことはかつてなかったに違いない。

 中3の授業で、きょう入試を受けて来たボーイズが、社会の試験で、次期合衆国大統領を解答する問題があった、と感想を述べる。「ふーん」と聞いていると、
モッチィが「ちゃんと オバマさん て書いた」とニコニコしながら言う。
「バラク・フセイン・オバマ・ジュニア。オバマでいいよ、『〜さん』 はいらない。だって、『菅原道真さん』って言わないだろ」
「あっ、きょう菅原道真も出ました。でも、オバマさんは、現代の人だから、さん付けの方がいいような気がして」
 と、いかにもモッチィらしい気配り。そのまろやかさを僕は尊ぶ。
「うん、×にはならんだろう。採点官の笑いはとれるな(笑)」

 小5のクラスに、3月からの新しい時間割を配布。土曜日は演習が入ることが多いのであけておくように、と指示をだした。9月からは、土曜日が完全につぶれる。11月からは日曜日もつぶれる、受験直前は毎日きてもらう、と話していると、モリモリが「そんな話を前もって聞くと、やる気を失ってしまう」とへたる。
 そうね、君たちには想像を絶する世界だろうね、でも、慣れてしまうのだよ、そして、それが当たり前になるんだ、よくも悪くも。

 中3のクラスでも、3月からの新しい時間割を配布。以下、説明概略。
 中3f英語数学クラスが、附属受験チームのクラス。
 中3S数学クラスは、中高一貫の、受験のない生徒の数学先取りクラス。
 中3英数が、ふつうに公立高校を受験するクラス。
 だから、飛び級していて受験のない人は、中3から高校初級、高校1年数学に入る。つまり、4つに分かれることになるから、よろしく。
 今年は、公立高校の受験云々を理由に、高校初級クラスをOFFにはしない。3月からやっちゃう。とりわけ数学は気合をいれて飛ばす。入学してから後手に回らないように、先行逃げ切りで突っ走る。  以上。

 
 受験生へ
 苦労したからと言って夢が叶うわけではないけれど、夢をかなえるための苦労を避けて、夢が叶うはずはない。だから、苦労しろ、すすんで苦労しろ、ひょっとしたら苦労を喜びに変える方法を見つけられることだってあるかもしれない。
 受験なんか恐くない。恐がらずにガシガシやってれば、そのうち楽しくなってくる。辛くて辛くてどうしようもない時もあるだろうけれど、がんばるんだぜ。くじけて、砕けて、負けそうなときもあるだろう、でも、もうだめだって思っても、手は動かし続けるんだ、必ず突破口が開かれる。絶望にさいなまされても、にっこり笑え、笑えば笑った気分にはなれる。そうすれば絶望しなくてすむ。
 過ぎたことを後悔したり、明日のことを心配したりする前に、きょうできることをしろ、とことん全力で立ち向かえ。スタイルにこだわるな、なりふりかまわずやれ。最後は気合で行ってしまえ。信じてすすめ、道はかならず開かれる!!
 がんばれ、もうちょっとだ。