中3・上海協力機構(SCO Shan-ghai Cooperation Organisation )

 2001年設立 多国間協力組織 中国・ロシア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・ウズベキスタンの6カ国。今回は加盟国とオブザーバー国の首脳会議。イランの大統領が招かれていることでちょっと注目。今朝のNHKニュースによると、合衆国に対抗するため、軍事協力、エネルギー協力をすすめるそうな。そう簡単に中国とロシアの利害が一致するとは思えないから、対米軍事同盟に発展する可能性はないけれど、先にインドの核開発に合衆国がお墨付きを与えた仕返しに、中央アジアはアメリカの好きなようにはさせないっていう意思表示はできるね。当然、インドと対立するパキスタンも今回招かれている。
 イランの核開発問題を巡って、合衆国のライス国務長官が直接対話を呼びかけている時期に、イランのアフマディネジャド大統領がSCOサミットに登場し、中国のお膳立てに乗っかって、イランが国際的な孤立を避けようとするのはわかる。一方、中国はイランに貸しを作って、今後ますます逼迫するエネルギー資源問題で、イランを取り込んでいこうというのもミエミエ。映像では前夜祭に花火をバンバン打ち上げて、中国の国際的な地位向上を誇示していたけれど、基本的にヤクザの縄張り争いとかわらない、パワーポリティクスの世界。まだ、FIFAサッカー・ワールド・カップで暴れたドイツやポーランドのフーリガンの方がかわいい、と僕は思う。とりあえず、SCO(上海協力機構)を覚えておいてね。アフマディネジャドさん、大統領だけど役目は外交スポークスマン。イランの最高指導者は、アリー・ハメネイ師。元首で、最高権力者、つまり、司法、行政、軍事、立法全般にわたって独裁的な権力をもつひと。宗教国家独特の祭政一致システム。それぞれの国にそれぞれの政治制度があるっていう見本だね。