「駅前で友達が不良にからまれて、

 見捨てていけないから、いっしょに駅裏までついて行ったんですよ。」
 「またかよ、前もそんな話あったな」
 「結局、中学生ってことで、何もされなかったんですけど、他の奴らみんな逃げてて、からまれた奴と俺と二人だけだったんですよ。」
 「エライ! よくやった。 立派だ!」
 「もう、あいつらみんな先に電車乗って行っちゃうんだもん。」
 彼が、友人不信に陥らないように、寛容な心をもつことを祈りたい。