高校中級

 もうちょっとで微分が終わる、という寸前でタイムアウト。
 まぁ、夏にしっかりやりましょう。
 「先生、夏期講習は朝からあいていますか」
 「はぁーい、朝から来てください。三番目の教室に君の席をつくっておこう」

 「先生、野球負けちゃったよ」
 「見た見た、二回戦でいきなり負けちゃあダメだよなぁ」
 「すっげぇー期待してたのに」
 「甲子園だって行けるっていってたもんなぁ」
 「負けたあと、みんな凄い暗い気分でさ」
 「そうだろうなぁ、何もする気しないよなぁ」

 高校三年の夏、野球部の応援団を勝手に組織し、団員の募集、応援団旗の製作、応援歌の創作、振り付けの練習、バスの手配等々、若さと愚かさを両輪にして、やりたい放題やらせてもらったことを思い出す。炎天下の福山市民球場、負けて帰るバスから見た夕日、などなど。

 おっとオジサンは感傷に浸る暇はない。
 一学期の成績が、今、一番、気にかかる。
 
 明日の土曜日は平常授業です。
 日曜日、五時までは夏期講習の初日。五時以降は平常授業、という変則時間割になっているから、間違えないようにしてください。