Yes, we can!

と、彼は言った。きょうは、午前中に懇談が終わったので、午後、ちょっと帰宅した。遅めの昼食をとっていると、妻が「そろそろ大統領がきまってるんじゃないの」と言いながらTVをつけた。NHKのBSが、イリノイ州シカゴから、彼の勝利演説を中継し始める直前だった。

クリントンに打ちかち、彼が民主党の候補になったとき、たいへん愚かなことに「残念ですが、まだ、USAはアフリカ系アメリカ人を大統領に選ぶことができるほど成熟していません」と、授業中、生徒たちに語っていた。
昨夜、NHK−BSでやっていた大統領選挙の過程を詳細にレポートしたワールド・ドキュメントを見ていて、あらためていかに自分が浅いものの見方と、予断と偏見に凝り固まっていたか教えられた。
彼が、選挙戦を通じていかに成長し、いかに鍛えられていったか、次々と映し出されるスチール一枚一枚に刻印された彼の表情と、局面局面で発した言葉から教えられた。
マーチン・ルーサー・キング牧師の演説は録音とテキストでしか知らない。僕にとってキング牧師は歴史の人であって、同時代の人ではなかった。
同時代に、かくも仰ぎ見るべき政治家が誕生するとは、、、。
世界がよりましな方向にたとえ数年でも変わりますように。