きょうも快晴、明日は私立中入試第1陣

午前10:30
なんたるこっちゃ、扇形のコロコロ回転する問題で苦戦、想定の範囲内ではあるけれど、明日が入試と思うと心穏やかではない。まぁ、明日の心配をする前に、きょうできることをしようか。
中3は全員そろって、きょうも和やか。
中学校の冬の宿題をある生徒がしきりとみせようとする。なんだろうと思ってみると、デッドコピーされた基礎英文法の説明プリント裏表4枚をノートに写して来い、ということらしい。
「くだらねぇ、そんなもんしなくていいよ、意味がない」
「でしょ」
「でも、まぁ、やんなきゃ問題があるか」
「はい」
「しゃぁねぇなぁ」
と、そのあと話した具体的な作戦は、はばかられるので秘密。とにかく、教師が手抜きで出した宿題に、生徒が時間と体力を浪費される、という典型。こんなくだらない宿題を出していては、生徒から不信をつきつけられることはあっても、信頼を寄せられることはあるまいに。自己保身がどれほど罪か、考えたことがあるのかしらん。

午後1:10
雲量は3くらい。白い雲と青い空のバランスがいい。農業試験場の上を白い鳥の群れが、南よりの風に乗って舞っている。
きょうは午後も小6の授業。中3はたまった宿題と、休み明けの試験準備で時間が必要で、話し合いの結果、4時間枠を小6が譲り受けた。明日、試験の生徒たちに合格鉛筆(LEC鉛筆)と合格カイロ(市販の貼るカイロ)を渡した。「受かって当然、心配するな」と言っておいた。

午後4:40
小6は、その後、理科・社会・国語と演習をすすめた。明日、受験のある生徒もおおむね落ち着いた態度を示している。妙にはしゃいだりふさぎ込んだりする生徒は、ひとりとしていない。立派なもんだ。
中3は、延々と学校の課題に取り組んでいる。弛まずコツコツできる才能のある子たち。よい感じである。

午後6:30
とっぷりと日は暮れた。
寒風の中「日比谷派遣村」には、まだ集まってくる人々がいるのかしら。AERAで知った湯浅くんが、「派遣村」委員会の代表として今朝のNHKのTVでコメントする姿が映っていた。まっすぐな人、感嘆すべき人だ。
行政の雇用政策を一方的に責めるわけにはいかないけれど、NPOのフットワークのよさと比較して、後手後手の印象は免れない。弱者を社会全体でカバーする制度がどこかほころびているのだろう。

午後7:45
最終ラウンド。
「先生、差し入れです」の挨拶で、缶コーヒーとリポビタンDを片手にぬっと現れたのは、西谷君(岡山高校→立命館大学→大学院M2)。
「やぁやぁ入んなさいよ」と02教室に入ってもらった。
修士論文は、金魚の養殖で有名な奈良県大和郡山市の都市開発計画、市の中心部の再開発プランで、彼の構想する壮大なプロジェクトを楽しく聴いていたら、就活の話になった。
内定取り消しもよく耳にするこのご時世に、なんと、彼は超優良企業を連戦連勝、JR、森ビル、鹿島等々を次々撃破して、最終的には、社風と人で、NTT西日本に決めた由。
京都・東京間をシャトルのように往復しながら、東大・京大を初めとする旧帝大系の競争相手を蹴散らして内定をゲットし続けた戦歴を愉快に語るさまは実にすがすがしかった。
お祝いに今日から読もうととっておいた安藤忠雄の自伝を差し上げた。
「たぶん、読む暇ないっす」と言いつつ、白い歯をみせて去っていった彼に再会できるのはいつの日か、また、会う日まで壮健なれ!