午前の特訓授業が終了し、事務作業をしていると

 電話が鳴った。電話で、合格通知を受ける予定はなかったので、気楽に受話器をとった。
すると、彼のお母様だった。
「本日午後、本人がレタックスをもって参上するという話でしたが、、、、」
 (えぇぇえぇ、そんなぁ、ここで俺は結果をきくわけぇ?恐いぃぃ、、勘弁してくださいよぉ)
「レタックスといっしょに分厚い封筒が送られておりまして、、、」
 (なになになに、分厚い封筒、それはもしや、、、)
「そちらについては、何も指示を受けておりませんから、どうかと思ったのですが、開けてみると、、、、
 (はいはいはいはい、何があったのでしょうか)
「振込用紙などがはいっておりまして、、、」
やったぁ!おめでとうございます!やりましたよっぉおおおお!

 ということで、後は、もう絶叫につぐ絶叫、おいおい男泣き。床に座り込んでゴミ箱を抱きかかえた。

「中学校に電話して教えてやってもよいものでしょうか」
すぐに電話してやってください。一分一秒でも早く教えてやってください

 狂喜乱舞。成り行きを見守っていた浪人生のO君S君と、ガッツポーズ!
 昨夜、不安と心配の交錯する中、ひそひそと展望について語りあっていただけに、喜びもひとしおであった。

 少年は、鮮やかに運命の扉を開いた。 
「愛光合格おめでとう! タナピー!」

 リスキーな受験(愛光、附属、誠之館)を認めてくださり、朝早くから、夜遅くまで身を粉にしてバックアップいただいたご両親に感謝。
 適切なアドバイス、心温まる励ましをくれた、LECのOBにして愛光出身者であった、東、岡崎両君に感謝。
 弁当の買出し等、LECシニアクラブとして、彼をあたたかく迎えてくれたS君、k君に感謝。
 
 彼の愛光合格は、不撓不屈の闘志をもった一人の少年が生み出した物語として、LEC伝説の新たなる一章となった。