- 作者: 清宮克幸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/02/10
- メディア: 単行本
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この春まで五年間、早稲田大學ラグビー部監督だった、清宮克幸氏の組織論、リーダーシップ論。ごく素朴に早稲田ラグビーに黄金期を取り戻した方の回想に興味をもって読み始めたのだけど、桁違いの行動力、構想力、分析力、発想力にただ敬服。ただ一途にラグビーを愛している人間が、結果的に早稲田大學ラグビー部の監督という枠を超えて、社会貢献していく姿は、あるべきスポーツマンの理想像というべき。
実はこの本を読むまで、イラクでなくなられた奥克彦大使が、早稲田出身のラガーマンであったことを全然知らなかった。奥克彦大使がどれほど偉大な人物であったか、初めて知った。偏ったものの見方をしていて、大切なものを見落としてしまう恐ろしさを心底思い知らされた。ブッシュ政権に無節操に追従する日本国政府の外務官僚=僕には関係ない人、というレッテルを貼って、思考停止状態だった。苦い反省。
球技はそれなりに経験してきたけれど、ラグビーに深く触れる機会がなかったことを、すごく残念に思う。
毀誉褒貶は色々あるみたいだけれど、清宮克彦氏が新たに率いるサントリー・ラグビー部の今年の活躍は期待できそうだし、清宮氏の抜けた早稲田大學と関東学院大学の対決もまた楽しみ。