お昼

 朝から来ている小6の生徒男子二人に、午後からやってきた小学生男子が合流すると、子犬がじゃれあうようにくっついたり離れたり。
 無意味さそれ自体を楽しめる愉快な年頃。自動販売機の「何が出るかお楽しみ」ボタンを押すと、何の意外性もない三ツ矢サイダーが出てきたんだ、としょげている仲間をゲラゲラ笑ったり、ローソンまで行って、150円でコロッケを三つ買って来た生徒がまともな買い物ができる奴だ、と評価をあげたり、10円で、「うまい棒」をフレスタで一本だけ買ってきた生徒を、またゲラゲラ笑ったり、、、ボケも突っ込みない、ツボもシャレもない、ただ和気藹々とした雰囲気だけで幸福感を増幅していく。
 にまっと笑う口元、くりくり動く目玉、思わず緩む頬、そして子どもっぽい所作と、どこかで身につけた不釣合いな大人びた言葉、共有する空間に対する同調性を微塵も疑うことのない素直な仲間意識。圧倒的に幸せな子どもたち、僕がどこかに置き忘れてきた心の一部をあふれるほどに持っているリトル・ギャングたち。きょうが終戦記念日だなんて彼らの地平線のはるかかなたにある。