自習室には、高1一名、中3三名。他に中1の補講が二名。
そして01教室=臨時ロケット工房には、小6・リトル・ギャング・スターズが五名。めいめい一本のペットボトルを抱えて参上。基本的に自主製作でいくつもりだったので、
最初に工程全体の流れを説明したあとは、マニュアルを渡して、分担も自分たちで決めさせ、僕は姿を消して彼らにまかせた。
02教室で仕事をしていると「何やってんだよう」「おまえだろう」とリーダー不在の無政府状態でガタガタやっている。
タンクは担当のM君がまじめにコツコツ取り組んで進んでいるのに、ウィング作りがなかなか進行しない。
時折顔を出しては、「ここはダメ、やり直し」とか「裏返すんでしょ」とか、口をはさむ。例によって、脱線した少年が、不要な材料で意味のないオブジェを作り、「モッコ」と名づけて遊び始めた。
決して目標に向かって一直線ですすむ、ということにはならない。そのうち「モッコ2世」もできた。ロケット製作といっても、勉強じゃないから、遊びながら楽しめばいいと思って、ずっとほっておいた。そのうち「ちゃんとやれよ」と仲間から批判の声もあがったけれど、全体で二時間半で完成したのだから、おおむねまともな作業であった。完成度はまあまあ、ウィングのとりつけに難があって、まっすぐ上がるかどうか不安。
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作ると打ち上げたくなるのが人情。僕は塾を離れるわけに行かないので、迷った。中にひとり、経験者がいたので、彼らに任せることにした。事件・事故の不安は確かにあるけれど、彼らの思慮分別に期待しようと思う。
さて、うまくいくかどうか。今、彼らは打ち上げに出発したところだ。