雪のためファイナルアタックは男子三人

 こういうときこそ、中学生版「お帰り選手権」。満点とったら帰してやる!ということで、座標平面状の放物線と多角形または円の発展問題。さて、ここ一番を一発で仕留められるか。
 英検の自己採点をした。
 ★きょうの判明分★
 準2級→中3男子1名、この子は2学期に日にちを間違えて英検を受け損ねたという伝説をもっている。
 3級→中1女子3名、中2男女各1名。中1女子はよくがんばったと思う。秋以降、かなり無理をしてきたけれど、よく期待に応えた。二次試験にも、1ミリグラムの心配もない。次の予定は、中2の2学期に準2級チャレンジということになる。それまでは、じっくり手堅く地道な学習にあけくれてもらうつもり。中2の男女各1名は本来なら2学期にクリアしていてもおかしくはなかった子たちだったので、今回は余裕であった。ただ二次試験は油断できないところがあるので、丁寧にリハーサルを重ねよう。
 4級→中1女子2名、男子1名。なんと!男子1名が失敗確定。どうしてこんなことになったのか、点数を聞いて唖然とした。クラス全体でリハーサルをした時、彼は欠席していて次の日とその次の日の二回に分けて、リハーサルを行った。トータルの点数を確認するのを忘れていたため、本来なら直前特訓の対象者で金曜日、土曜日はとことん問題演習をするべきだったにもかかわらず、僕のリストから洩れていた。よもや、こんなところで足をすくわれるとは思わなかっただけに怒りが炸裂した。どうしてギリギリの危ない状況だったのなら、改善するための主体的な取り組みをしなかったのか、相談に来なかったのか、できることはいくらでもあったのに、あぁあ後の祭り。

 「お帰り選手権」第一号は、鮮やかに満点。帰っていいのに、ほかの二人に遠慮して、「Aクラスの化学」(昇龍堂)を読んでいる。実は02教室に一人、中3クマさんチームの少年がいる。彼は9時半に帰ろうとしたので、僕からこっぴどくしかられた。
「学習量の不足している生徒が帰っていいわけがないだろう、何考えてんだ!」
「帰ります」
「許さん、11時までやるんだ。何か帰らなければならない正当な理由があるのか」
「ありません」
「じゃぁだめだ」
「じゃぁ、10時」
「だめ、11時」
「じゃぁ10時半」
「そういう無神経な条件闘争をする幼稚さが耐えられん。だめなものはだめ。お母さんには俺からメールを打っとく。わかったか」
「はい」
ということになった。どこまでも幼い、どこまでも無自覚な、この精神のありようをどう受け止めるべきか、まったくもって度し難い。