春よ、春よ、僕はここにいる

ごく静かに平常授業が行われ、中高一貫校中3生のための数学(たった3人!)は、ほとんど個別指導に近いような授業になったので、気楽な気分で、二次方程式の解法に解と係数の関係を導入した。
「ねぇ、おもろいよなぁ」と少年に同意を強制しつつ(笑)、和気藹々とすすんだ。
一方、附属対策クラスでは、「ここでこの図がかければ、一番は見た瞬間に解けますね、二番はここに弧をひくだけ、三番は、こうして斜線を引けば求める面積が浮かび上がる、なんと美しい!!」とひとり恍惚としつつ(泣)、ビシバシすすんだ。
僕の自己満足に終わらないように、あれこれダメをおしてはみたが、さて、果たして(ため息)。

ミニの後継車の選定は、我が家のあるべき形、妻がイニシアチブをとる、最も円満かつ平和なスタイルが採用されたとたん、一気に解決した。
と言っても、フランス車の外形フォルムに幻滅し、イタリア車の内装に惹かれつつボディカラーに裏切られ、ドイツ車の流れるようなボディラインが、心の琴線に触れるまで、福山市内をあっちへ走りこっちへもどり、春の陽気のもと、手短に言えば右往左往したのではあったけれども。
僕は規定方針通り、10万キロ越えのTOYOTAカローラスパシオを拝領し、フニャフニャした足回りは多少気になるものの、まず何の間違いもなく、前進後進右折左折停車発車のできる車生活を送ることができることとなった。ミニにはどれもたいへん難しいことであったので、スパシオがあまりに思い通りに動くため、退屈してすぐ眠くなるという、非常に危険な状態をどう脱却するか、が目下の悩みの種ではある。
ガイシャ=外車、ではなく、ガイシャ=害車、であったここ3年余りのローバー・ミニとの生活に終止符を打ち、清く正しく道路交通法を遵守し、1点の余裕もない免許の点数を回復し、日々、我が家の従順な専属ドライバーとして、娘と妻を安全かつ迅速に運ぶ役目をまっとうしたい、というのは、冗談で(笑)、また何か新しい車の楽しみ方をみつけようと思っている。眠気と闘うばかりの運転なんてどこか間違っている。