メリー・クリスマス!!

クリスマス・ソングはかかってないし、イルミネーションどころかデコレーションひとつない。ひたすらテストと授業と自習が行われているLEC進学教室はクリスマスにはまったく縁遠いところであった。
でも、たぶん、それでよい。
そういう場所として、LEC進学教室は存在価値をもつ。大晦日もお正月も同様であろう。私たちの主な関心は受験勉強にあって他にはない。算数の問題ができるようになることや、上手な作文が書けるようになることに意識が集中しているのであって、この一日を意味もなくフワフワと楽しい気分で過ごすことは、私たちの選択肢になかった。
もちろん、話題になることはあってよいし、つかの間、プレゼントに思いをはせることも罪ではない。忘れてならないのは受験生であるということ、だから、しなければならないことが嫌になるくらいたくさんあるということだ。
そして同じやるなら楽しんで受験勉強をすべきであって、そのためにはクリスマスを楽しむのは少し我慢するしかない、ということだ。
失うものはうたかたのうつろいやすい浮かれ気分、得るものは確かな学力、そうとばかりは言い切れないところもあるけれど、ひとりひとりなすべきことをなしてもらいたい。そして、なるべきものになってもらいたい。
未来を切り開くのは受験生自身であって、どう切り開くかを決めるのはどう受験に取り組むかにかかっている。結果は神のみぞ知る。あとからついてくる。問題は、今、この瞬間の過程をどう過ごしているか、だ。