ゲーム機お預かり

 いつだったか、子どものゲーム機をバキバキに壊した写真をSNSにのせて、バッシングを受けた音楽家がいた。親子で決めたルールを破ったという大義名分(?)が理由だったように記憶している。賢明なやり方ではなかったけれど、気持ちは理解できた。

 今、LECは4人の生徒からゲーム機を預かっている。(1名は自主的に、3名は半ば強制的に)これはほぼ例年通りの人数。受験がすんだら返す約束になっている。

 ゲームに熱中して時間を無駄にすることがなければ干渉するつもりはなかった。受験勉強に支障がないのなら、暇なときに何をしようが基本的に自由だ。朝から晩まで管理するつもりはないし、できるはずもない。しかし、あきらかに、ゲームのやりすぎが、受験勉強に支障をきたしている子らを放任しておくのは塾屋として無責任だ。

 どの子も、きちんと説明し、納得させると、実に素直に持ってくる。不平不満はもちろんあるはずだ。しかし、みせない。立派なものだ。

 しかし、大切なのはここからだ。塾に期限付きでゲーム機を従順に「奉納」したからといって合格が約束されるわけではない。確保された時間とエネルギーをいかに生かすか、本質が問われる。受験勉強の中身が日々鋭く問われる。

 どうか賢くなってくれ、と願わずにいられない。目先の点数はどうでもよい。未来へ一直線につながる根底的な学習に励もう。考えて考えて考え抜き、反復して徹底するスタイルを確立していこう。いつだって、LECは君らとともにある。