K社(教材会社)の方の来訪

 あたらしく出た教材が、使えそうだったので、検討することにした。例の中2から中3への飛び級少年のフォロー・アップ教材に利用できそうな気がする。
 流れの良いときには、何もしなくても必要なものがそろっていく。不思議だけれど、よくある。逆のときももちろんあって、八方ふさがって真っ暗闇のときもある。しかし、先人たちの教えるところによれば、業務上のどんな難問も解決するために必要な思考時間は15分以内、正しい解決策なら、名刺裏のスペースに書き込むことができるそうだ。したがって、15分以上かかって考えた解決策は愚策であって、名刺裏に書ききれない解決策は現実性がない、ということらしい。
 ビジネス書に出てくるエピソードなので、執筆者の成功事例が根拠できわめて恣意性が高い。普遍的な妥当性があるかどうかちょっと疑わしい。ただ、まぁ塾屋にはあてはまることが多い。
 だいたい、行き詰まる仕事は、「すぐやる、今やる、できるまでやる」(これも成功したビジネスマンの言葉)という原則を逸脱して、問題をあとまわしにして中途半端に棚上げしていたから幾何級数的に複雑化してしまったケースが多い。真摯に誠実に取り組めば、解決できないまでも、少なくとも状況を改善することはできる。そうと確信できるほどの経験は積んできた。
 対処療法に追われて消しゴムのように擦り切れていく危険性を常に背負って、日々発生する多様な問題を、もぐら叩きよろしく解決・改善する。それはもう塾屋の宿命というしかあるまいね。
 神々の思し召しで、流れよく、問題が解決する幸運に恵まれたときは、大地にひれ伏して感謝しなければならない、そう思う。本当に。