勝負はあった。

どうやら民主党の代表選挙は勝負がついたようだ。

世論調査の結果、菅氏が小沢氏を圧倒している、とマスコミが一斉に報じている。もはやこの流れは止められまい。今さら裏取引もできない小沢氏は、玉砕覚悟で最後まで執念深く戦い抜くしかない。菅氏がまたとんでもない失言をする可能性に期待して、、、。

洞ヶ峠をきめこんでいた中間派の議員たちが雪崩を打って菅陣営に走り、小沢派とみられていた議員の中にも、あっさり豹変する輩もでてくるだろう。小沢派の内部崩壊も近いと思う。

小沢派のある議員が先日言った。
「小沢さんが総理になれば、支持率は3パーセントしかないかもしれない。しかし、実績を積み支持率を拡大していけばよい」と。

とんでもない詭弁であろう。
たった3パーセントの支持率で最高権力者になってよい、という論理は、議会制民主主義の否定、独裁者容認論であろう。いかに独善的な人々が小沢支持者となっているか、これほど明瞭に示す言葉はない。

支持を得られないで、どうやって選挙で勝つつもりなのか。それとも民主党の代表選挙は、世論とは別の次元で行われるのか。そのような代表選挙が国民に受け入れられるのか。そんな馬鹿なことはない。投票権をもつ人々は限られていても、国会議員の票が大きな割合を占めるといっても、世論の動向を無視した選挙結果を国民が受け入れるはずがない。もし、小沢氏が民主党の代表になれば、民主党の支持率は確実に地を這うだろう。

また民主党のある議員が、今回の民主党代表選挙を評して
「資質のない人と資格のない人の争いだ」と言ったという。

菅首相がその資質のない人かどうか、それが証明されるにはもう少し時間がかかるだろう。しかし、小沢氏に資格がないことはすでにあきらかだ。

勝負はあった。菅氏が勝つ。
あとはこの代表選挙を通じて、菅氏が内閣総理大臣としての資質をいかに磨いていくか、を期待すればよい。小沢氏とその支持者にはできるだけ静かに表舞台から退場していただき、二度とゾンビのように復活することができないように、結界を張って政治的行動を封印してもらおう。

小沢神話が消え、民主党の政権担当能力がとことん試されるとき、果たして何があらわれるのか、パンドラの箱をあけるような戦慄が走ることであろう。

しかし、おそらくその選択を悔いる人々は少ないだろう。どんな不安や困難も小沢一郎氏を内閣総理大臣に戴くよりはましだろうから。