今週は小学生の学力試験

10月の学力試験の結果(小中学生)を返却終了。

例によって、自己採点結果とズレがあって、ちょっとした席順移動がどのクラスでもあった。がっちり最前列をキープする子もいれば、毎回激しく移動する子もいたりいろいろだ。良い意味で切磋琢磨してもらいたい、と思っているし、実際、ほとんどの子にとって、成績順の席順はスポーツイベント並みの感覚で受け止められているように思う。自意識過剰の子どもにはおおきな負担になる場合もないわけではないので、それなりの適切な対応が生じることもある。いや、本当のところ楽な話ではない。

楽な話ではないけれど、やめるつもりはない。なぜなら、フェアプレイ精神が徹底し、正々堂々競い合い、互いに尊敬の念をもって結果を受け入れ、謙虚に学習に励む姿勢を育むことは、子どもらのあらゆる問題解決能力の向上に役立つはずだから。

だからと言って、無闇矢鱈と競争をけしかけるつもりはない。競い合うライバルがいてこそ頑張れる時もある。しかし、過剰にライバル心を煽るつもりはない。ひとりひとり心の奥に期するものをもっていればいい。励ましあい、支えあうことのない競い合いは不毛だ。サバイバルゲームをしているのではないのだから。

しかし、馴れ合って群れるだけの集団では、逆効果になるだろう。互いに足を引っ張り合っては本末転倒だ。仲間は、まず信頼と尊敬の対象になるべきだ。そして時に目標になるライバルになる。ひとりで学んでいては絶対に起こりえないブレイクスルーが訪れるのは、そうした集団内で生き生きと学んでいるときだ。

現実には、さまざまな子ども同士の人間関係が絡んでくるので、一般論で語れるほどすっきりした話にはならない。しかし、明確なメッセージを出し続けること。原則をおおきく逸脱した行為をひとつひとつ厳しく律していくこと。子どもらの意識深く感化を及ぼし、行動の習慣化を促し続けること。塾屋が日常的に倦むことなく明確な指導をおこなっていれば、自律的に成長しはじめる集団へと子どもらは育つ。

それが塾屋の楽しみ。きょうも楽しませもらおう。