少年の不機嫌、塾屋のご機嫌

 10時のお茶を淹れようと03教室に入ると、ひとり頑張っている高3男子がいる。昨日あたりから口数が減ってきた。
「よぉ、朝からよく来たな。ふーん、その顔じゃ6時間睡眠か」
「4時間ぐらいしかねてません」
彼らしくなく、ぶすっと不機嫌そうに答える。
「ふふふ、おおいによろしい。頑張っとるな。ここで頑張らなきゃ受験生じゃないぜ」
塾屋は、朝からご満悦。