昨夜のクロアチア戦

 ハーフタイムに帰宅したら、川口君のスーパー・セーブが繰り返しリプレイされていた。お見事!
でも、嫌な予感。前半は飛ばしすぎぐらいに飛ばし、猛攻をしかけて2,3点とっているはずだったのにぃ。
 で、後半戦。いきなり、柳沢君がはずす。しかも、その後は、ぜーんぜん連携していない、例によって中村君はボールを持ちすぎてもたもたしているし、期待の小笠原君はどこにいるのかわかんない。決定的な場面で決めきれず、戦術なきどつきあいに終始していても、クロアチアの最後の詰めが甘くて救われていたけれど、よっぽどあちらの方が組織立っていた。
 とにかく、攻めが遅い。どこかで読んだ話によれば、相手ボールを奪ってからゴールするまでの平均タイムは、15秒前後、パスにして5,6本だそうな。相手を置き去りにして快速で駆け抜けていくFW、さらに、その左右をあがっていく二列目、三列目の人たち、いったんサイドにふられ、折り返し中央にあがるクロス、波状的なシュートの嵐、そして、ゴール!みんなが共有しているはずのプランが、イメージが、ピッチの上にぜんぜんあらわれてこない。
 サッカー観戦のTV視聴者は、彼ら選手からすれば、神の視点をもったわがまま娘にすぎないだろう。「文句があるなら、お前やってみろ!」と言いたくもなるだろう。でも、彼らはそうは言わない。決意も新たに、また、次の試合に臨むにちがない、、、。だから、よくやってくれていることをとやかく言うべきじゃないことはわかっている。
 でも、不合理なものは不合理で、状況と行動が一致していないことが、無性に腹立たしい。
 そのあと、ブラジル-オーストラリア戦を見た。ボールの動きも選手の走る姿も、みな俊敏で速かった。トラップが正確で足元にぴたっとすいつき、パスが的確に通り、めったにインターセプトされない。攻めは合理的で無駄がなく、守備は柔軟で隙がない。日本がまともにやって勝てる相手ではない。
 さて、しかし、そんなことは端からわかっていた。だから、ちょっぴり期待しながら、楽しんでみればよい。闘うのは彼らであって、僕らではない。僕らが悲憤慷慨して、悲壮な気分になったところで状況は何も変わらないのだから。