盈進中学で起きた体罰事件の

 新聞報道をブックマークしました。
 たいへん残念な事件です。事件をおこした教諭に数学を習っていた子もLECにいるので、気の毒に思います。人間的な信頼関係に敏感な年頃だけに、不信感を増大させてほしくない。彼らは、今、「人間ふぉーらむ」に向けて、毎日、放課後遅くまで熱心に準備をしているところだけに時期的にいっそう辛いものがある。異常な体罰を受けていた生徒のことを考えると、言葉もない。どうしてもっと早く明るみにならなかったのか、学校というのはつくづく閉鎖的なところですね。
 校長の「熱心な指導がいきすぎた」という見方そのものが根本的に間違っているように思います。管理下の部下をかばいたい気持ちはわかるけれど、「熱心な」というのは学校側からみた意見であって、生徒側の発想ではない。学校にとって「熱心」な教師が、生徒にとって「良い」教師とは限らない、とすれば、事実として被害を受けた生徒がいるわけだから、そうした微温的な表現は慎むべきであろう、と思います。徹頭徹尾、学校側に非があるわけで、日ごろの生徒の指導のあり方を徹底的に反省するべきでしょう。
 生徒をどう育てるのか、生徒にとってどんな学園をつくるのか、もっときちんとしたヴィジョンを構築しないと盈進学園の衰退は止められない。通り一遍の美辞麗句だけ並べて、あとは現場任せでは、こうした不祥事の再発は防げないでしょうね。部活動が下手に勝利至上主義に陥ると、どうしても無理が通って道理がひっこむ。基本原理が確立していないと、必ず強権者(教師)の権力濫用(過剰指導)を招く。しょせん、中学校の部活動なんて指導者次第でどうにもでなるもの、指導者が支配欲の強いひとで、なまじ行動力があると、生徒はいいようにふりまわされてしまう。
 盈進学園には、教育理念の再検討も含めた抜本的な建て直しが必要だと考えます。