めまぐるしく変化する天気

 雨、みぞれ、雪、晴天、と多彩な表情を見せる空を時折眺めながら、2007年の最後の授業が終わってゆく。今年一年、成功した授業と失敗した授業とどちらが多いのか、はっきり答えられない。もどかしいけれど、どうとも言えない。年々、失敗した授業は減っている、それは確かだ。では、成功した授業は増えているのか。必ずしも増えているようには思えない。無難にまとめる授業が増えているだけのような気がする。経験が増すと言うことは、ただ手堅くまとめる技術に長けることではないはずだ。しかし、気がつくと、よりリスクを回避した手法を採っている。破れかぶれで突進することをよしとする年齢ではない。課せられた責務を果たすためにより緻密な取り組みが求められている。だから、手堅い手法そのものは決して悪いことではない。悪いことではないのだが、こなれた安定感に潜む凡庸が恐い。多少ゆがみや偏りはあっても、清新で溌剌とした創造性がなければ、授業は楽しくない。つまらない。教えている人間が楽しむ余裕がなければ、学んでいる人間は苦痛しか感じるまい。さて、2008年がもうじきやってくる。何かを試すにはよいタイミングだ。試すことをためらう理由はないはずだ。