中3の社会。
生徒A(無邪気に)
「『ヨーロッパの火薬庫』ってどこですか?」
村上(動揺を隠しつつ、内心、ひぇー、今さら何言うてんねん、と毒づきながら)
「バルカン半島です」
生徒A(もっと無邪気に)
「はーい」
村上(念のために聞いておくか)
「どこにあるかわかりますか?」
生徒B「イタリアの右の方」
村上「そうですね。昔はユーゴスラビアという国がありました。チトーというカリスマ的な指導者がいて....」
生徒A(徹頭徹尾、無邪気に)
「イタリアってどこ?」
村上(足元にブラックホールを感じながら)
「長靴の形をした国です....」
強い危機感にさいなまされて、白地図をつかって今さらながらEU諸国を中心に位 置関係の確認。
村上「ここが、クロアチア、このあたりがアドリア海。『紅の豚』の舞台になりました。アドリア海の真珠と呼ばれているのが、このへんにある都市、ドブロブニク。いつか行ってみたいね、世界遺産です。クロアチアは昨年、EUに加盟しました。覚えといてね。チクショウ、君らの受験が終わったら、俺はドブロブニクに行く。塾なんか休みだ!」
生徒C(嬉しそうに)
「先生、私らも連れてって」
村上「.........」