進路選択

 例年のごとく、進路をどうするか、選択科目をどうするか、高校2年生が迷う季節。
 「初志貫徹するべきだ。今、進路変更したら、失うものの方が大きくて、得るものは少ない。絵を描くことにためらいがあるなら、しばらく絵を描くのをやめて、本当に描きたい!って思うまで他の事をするといい、映画を見るとか、音楽を聴くとか、男の子と恋愛するとか、いろいろやってみればいい」と言いつつ、そもそも地域トップ校で学年10番以内をひた走りつつも、芸大志望の彼女に、迷いを抱かすような発言をしたのはこの僕。申し訳ない。いや、あまりに数学の冴えがすばらしいので、つい、いらないことを言ってしまったまでのことで、そんなに深い意味はなかったのだよ。
 「地理と世界史だったら、世界史をとるべきだと思うよ。センターまでならたいしてその差は大きくないけれど、私大受験では、世界史はノウハウが完成されているから、問題集も参考書も自分にあったものを選んで惜しみなく努力すればなんとかなるけれど、地理はそこまで完成されていないと思う。ちょっとしんどいと思うな。君が世界史向きだって地理の先生が仰ったのは、君に世界史をストーリーとして読解する力があるって褒め言葉でしょ。地理って世界史ほど物語性があるわけじゃない、もっとクールな世界だよね。だからじゃない?そういう意味で、今の時期は、新書でね、世界史関係の本をどんどん読んで、時代の流れを太く深く把握するといいよ。細かい知識は来年つめこめばいい。それが君むきの学習法だと思う」

 では、また明日。